クルーズの旅2日目はさっそく長距離移動のため終日クルーズ。横浜から鹿児島へ向けて一気に行く。
いつもは6時、7時台に自然に目が覚める我が家だが、船の寝心地がよほどよかったのか全員爆睡して、起きたのは8時だった。それでも休日に起きる時間としては子どもがいなかった時代なら考えられない早さなんだけど。私も夫も「寝すぎたね」なんて言っちゃって、当たり前が変わっていく。
ほぼ24時間食べられるブッフェがあるのは本当に助かる。
決まった朝食時間に行かなければいけないこともないから少しくらいゆっくり寝たっていい、何なら家族の一人だけ寝たままでも後から食べることだってできる。
早速ブッフェに行くとやはり昨日感じた通り外国のお客さんが多く、スタッフの方もほぼ外国人。どこでも日本語が通じるであろうという感覚でいたから、急に英語を使わなくてはいけないめんどくささを感じた。家族の中でそれなりに話せるのは私しかいないから、すべての雑務がこちらにくるのだ。
それはさておき、ブッフェには和洋いろいろな食があり、娘でも全く困ることなく食べられたことが本当によかった。メニューの中から一発勝負、というのがない。なるべく考えることを少なくしたいのだ。
朝食を食べているとブラジル出身のミシェルさんというスタッフの方がやたらと娘を気にかけて遊んでくれた。我々がまだ食べ終わっていないなか、娘がもう歩き回りたいときにも、抱っこして連れて回ってくれたり、ありがたい。このスタッフは毎朝同じブッフェを担当していたので、毎日のように遊んでくれ、最後は別れが惜しいと思うくらいまでだった。他の船内スタッフも本当に子どもに優しかった。一緒に遊んでくれたり抱っこしてくれたり(これは嫌がる親もいるとは思うがうちは特に気にしておらず)、微笑みを向けてくれた。
航海中、スタッフの人にもオフがあり、私服でうろついているときがある。そういう時に、それまで仲良くしてくれていた人に出会っても、「あれ?」と思うくらい無反応だったりする。日本人だと仕事と生活が同じというかそれがマナーというか、になってしまって、そこで無反応を貫く人はほとんどいない気はする。もちろん人それぞれでオフ中も愛想のいい人はいるけど、あっさりスルーする文化は時にうらやましく、時にさみしくもあるものだ。
朝食のあとは子ども専用の遊び場であるキッズセンターへ行ってみた。
娘の年齢だと預けて親がいなくなることはできないが、もう少し大きくなると子どもだけでセンター内で遊ぶことができる。30分ずつ夫と交代して、娘とキッズセンター内で遊ぶことにした。
「せんせい」と呼ばれるスタッフが駐在して、みんなと一緒にゲームをしたり制作をしたり。娘は白いぬいぐるみにペンで好きな色を塗るという制作に参加して、カニのぬいぐるみを大事に持ち帰った。
ちなみにそのカニのぬいぐるみは、今でも絵本でカニが出てくるたびに引っ張り出されてくるから、油断して奥にしまっておけないおもちゃとなっている。
キッズセンターで遊んでたっぷりお昼寝した後はまた船の中を散策した。
大きなチェス盤、娘の半分くらいの背丈の駒、バスケットコートでボールで遊んだり、広いデッキをひたすら歩き回ったり。とにかく楽しそう。
娘は昨日からどうしても気になっていたプールに入りたがった。しかしダイアモンドプリンセスのプールはおむつがとれていない子どもは入れないので、浅瀬で足だけ浸かってみた。また入れる年齢になったら来たいな。
プールには入れなかったけど、それでもこうやっていろいろな場所で遊べて、疲れたら部屋で寝転んで、また遊びに行っておやつを食べて、と船内ですべてが済むからこそ子連れ、特に1歳児にはちょうど良いと思った。
そして夜はフォーマルナイト。船全体でフォーマルな恰好をして過ごす時間。
こういうとき男性はスーツを着ればいいからいいよなぁ、と本当に思う。普段仕事が私服の人でも、何かしらスーツ着る機会あるから、1着はもっているだろうし、シャツやネクタイでだいぶ印象を変えられる。
女性は仕事用のスーツはフォーマルだけどいわゆるこういうディナーには向いてないものが多いし、逆にパーティードレスみたなものはこういうディナーに使えても、仕事の会食には派手すぎる。1着の用途の範囲が狭すぎる服が多い。だから船だけのことを考えて購入すると、のちに使う機会がないとわかっているから、用途いろいろで着られる1着を探すのにすごく時間がかかった。それに合わせて靴や小物ももっていないといけないし。
まぁ自分のことはどうでもいいんだ。私が昨年イギリスの通販サイトnextで見つけて、その時はまだ大きいから着せられなかったけど、やっと日の目を見た娘のワンピース。その姿はかわいすぎて、いろんな人が振り返って孫を見る目で見てたように思った。
そして今日もまたパンを食べまくる娘。さすがに飽きてしまいそうだったからiPadで動画も見れるようにして置いたら、パンをひたすら食べながら動画を見続けている不健康な子どもが出来上がった。早く家族みんなで会話を楽しめるようになるといいな。
娘が寝てから夫と交代で夜遊びした。私はカジノをやり、夫はバーで飲んだらしい。
メインの吹き抜けのフロアでは遅い時間まで昔のダンスナンバーがかかっていた。踊っているのは日本人の60.70代くらいの人ばかりだ。意外にも日本人も公共の場で盆踊り以外のダンスを踊るんだ。船にいる一人ひとりのことを考えると不思議な感覚になる。世界は広い。